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2016年1月14日武蔵野市境南町で写す

花が極端に少ない冬、寒さに強い夏みかんやユズが、まっ黄色に色づき、花とは
又違った趣の美しさだ。柑橘類は南国の果実。温暖化のせいか、色々の種類が見
られるようになった。
キンカンもその一つ。ミカンの仲間では飛び抜けて小さい。漢字で金柑。字の如
く、金色が鮮やかできれいだ。
中味より皮が甘くて美味しい変わり者。生でもおいしい。
砂糖で煮て食べるのが一般的らしいが、生のままの蜂蜜漬けも美味しい。
我が身ながら、はげ頭のことをキンカン頭というそうだ。つるつるした果物は
金柑に限らないが、小さく可愛いからだろう。キンカン頭と呼ばれても怒るのが
ためらわれる。
金柑は中国原産だという。江戸末期に、難破した中国船を救助した静岡の名主が
お礼にもらった、金柑の種から育てたそうだ。
能「通小町」では「大小柑子、金柑」と謡う。金柑が江戸時代の渡来ならばこの
金柑とはそも何ンぞや?だ。
通小町は小野小町の元に百夜通う深草少将の悲恋物語。男の恋の執念を極限まで
息が詰まるほど突き詰めて描いた作品。恋の執念は女だけではない。少将がシテ
小町はツレ。
唯一小野小町をシテにするのがある。草紙洗だ。

能「草紙洗」は華やかな王朝絵巻を思わせる能。
宮中の歌合わせで、六歌仙の小野小町と大伴黒主が争うという興味満点の趣向。
黒主は小町が吟じた歌を盗み聞き、万葉集に入れ筆して帝に盗作だと訴える。
小町も負けてはいない。帝に願い出て、万葉の草紙を水で洗う。「入れ筆なれば
浮き草の文字は一字も残らず消えにけり」
黒主はあまりの恥ずかしさに自害しようと座を立つ。小町は「道を嗜む志。誰も
こうこそあるべけれ」と黒主を許し慰め、喜びの舞を舞う。
異なる時代の歌人を集めた歌合わせ。その奇想な着想、壮大なスケールと、
きらびやかなムードが魅力の能。
能「草紙洗」「通小町」の詳しい解説はクリックしてください。

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