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02.13
Sat
1月18日東京も雪に見舞われた。一昨年の2月8日と14日、続けざまの大雪
には遠く及ばなかったが、それでも交通機関、電車や飛行機の運航が支障した。
車のスリップ事故も数々報じられた。
この時期に数少ない花達はどうだろうか、しばらくご無沙汰の調布市、都立
野川公園自然観察園に4日後、カメラをかついで行ってみた。

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ヤブツバキ ツバキ科

2016年1月22日。調布市、都立野川公園で写す。以下同じ。
流石に木、変わりはなかった。白い藪ツバキは見たことがなかった。
白は純真無垢の色。着物の衿は白が最上級の色。白はいいなと思う。
終戦の混乱が治まりかけた頃、兄の小学校で生徒一人、ツバキの実を一升
拾って来るということになった。兄に連れられて拾いに行った。
山には大椿の木が至る所にあった。
学校では実を業者に売ってピアノを買うという計画だった。
まさかツバキの実で買える訳がない。子供たちの熱意を役所にアピールする
魂胆だったのだろう。

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ヤブラン(実)  ユリ科
ヤブラン。漢字で藪蘭。陰気な薄暗い木の下に生える草。夏、紫色の花を
咲かせるが花の多い時期、誰も見向きもしない。
雪の中の光沢のある実はきれいだった。寒さに耐え次の命をはぐくむ姿は
感動だった。

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スイセン ヒガンバナ科
早春の花の仙女様も雪に嬲られ、かくの如き有様。清らかな匂いも微かだった。

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ミズバショウ サトイモ科

雪解けを待って咲く花。待ちきれず芽を出したという風情だった。
薄緑がきれいだった。
寒さを耐えているという感じは全くなかった。それもその筈、寒い地方の
植物だから。大阪以西には無いという。気の毒だ。
両方の掌を合わせた様な、仏炎苞と云うのだそうだが、その真ん中に白い
蝋燭の様な花を咲かせる。

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残りの雪の野川公園

この辺りはかなり積もった形跡があったが四日も経つと、あらかた消えた。
もう25年ほど経つだろうか、中国の天山山脈にある天山天池を訪れた。
消え残りの雪を見ると思い出す。
ウルムチからバスで行った。途中、信じられない景色、“事件”に出会って
びっくりの連続だった。
天池は山の上にあった。残りの雪の間に、見たこともない草花が五月の風に
揺らいでいた。眼下には深く青い水を湛えた天池、まさに仙郷、さすが西王母
の住むところに相応しい所と感動した。同行の三人で能の「西王母」の一節を
謡った。胸が塞がり能に携わる者の幸せを想った。

能「西王母」は、物語を極力単純化して、祝言色一色にした能。
楽しく美しく、とくに太刀を佩き凛とした神仙姿の西王母が舞う舞が美しい。
能「西王母」の詳しい解説はこちら

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