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06.10
Sun
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ヤマツツジ(山躑躅)2018年5月6日比叡山にて写す。以下同じ

孫の長男が生まれた。名は直愛。ナオチカと読む。
人の名は時を写すかのように、その時々流行があるようだ。
人の名を聞くと生まれた時のおおよその見当がつく。
直愛の名の感想、人により色々。古風だネ~だのナウいネ~だの。
直愛の名は子供か大人か見当が付かないかもしれない。
それが又気に入っている。殊に“愛”がいい。

直愛の初節句に行った。京都在住なので次の日、比叡山に登った。
比叡山、高野山と云えば誰でも知っている霊山。
きれいな花が咲いているに違いない。
期待は外れた。不平を呟いたら何処からか「そうゆう輩は登るナ、
ここは霊山、路傍の雑草の花、石ころでも浄土の蓮に見えなければならぬ」
厳かな声が聞こえた、ように、まさかと耳をほじくった。
だが満開のツツジの群落が処々にあり可哀そうな一衆生を慰めてくれた。


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京都市街遠望

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玉体杉

ケーブルカーを降りて歩き、根本中堂を拝み、千日回峰の道を辿り横川まで歩いた。
根本中堂から横川までの中間地点に京都市街を見下ろす開けた処があった。
回峰の行者が天皇の安泰を祈った処で傍らに杉の古木がたっていた。
“玉体杉”と呼ぶとあった。皇室と比叡山の絆は深かったと聞く。


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チゴユリ(稚児百合)ユリ科

名のように可愛い花。玉体杉の傍らに咲いていた。
回峰の行者達の心の中は仏様に占領されているのは当たり前だが、
ホッと一息!目をやったら可愛いチゴユリ。厳しい顔がニッコリなんて
事はなかったのだろうかと不遜な罰当たりを考えたり、
だが如何に行者でも可愛いものは可愛いに違いない、許されよ!

比叡山は古くから代表的な霊山だが不思議に能に登場は少ない。
当たり前だがケーブルカーなど無く険しい山は登るのは難しかったから
だろうか。だが天狗はいとも簡単だ。羽団扇一煽ぎで山頂。
能「是我意」では中国の天狗の首領、是我意坊が比叡山を狙う。

能には色々な天狗が登場する。少年、牛若丸に武芸を教えて
源氏の再興を助ける「鞍馬天狗」の天狗。
トンビに化けて子供に捕まって僧に助けられ、そのたお礼に釈迦の説法を
魔法で再現して見せ、仏法を軽んじたと帝釈天に散々お仕置きされる
トンマな天狗だがニコリとさせる「大会」の天狗。
「是我意」の是我意坊は中国の魔道の王と自負する、恐ろしげな天狗だが
何処か底抜けの愛興味もある。


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「是我意」の使用面。高慢な天狗の面相

中国から空を飛んで来た是我意坊「日本、秋津洲に着きて候。
山の姿、木の木立、我らが様なる者の住むべき所と見えて候」
と云う。魔王が云うのだから間違いなく日本は自然に恵まれた
美しい国なのだ。
是我意坊は仏法を妨げようと仏法盛んな日本に来た。
愛宕山の天狗、太郎坊を訪ね助力を頼む。
二人は比叡山の仏法の偉大さを語り合い、敵対する愚かさを自覚し
仏敵、法敵となる身を悲しむが、愚痴を言っている場合ではないと
比叡山に向かう。
信仰心の希薄な現代人には意味難解な仏教の言葉が並ぶが
何か得体の知れない感動に包まれる。
信仰厚い当時の人には有難い場面だったことだろう。

是我意坊が向かった比叡山に不動明王と十二天が現れ懲らしめようとするが、
その先に日本の神、山王権現、男山八幡、松尾明神、北野天神、加茂明神の
諸神が神風と共に現れ散々に懲らしめ、是我意坊の天狗の翼も神風に吹き折られ、
ほうほうの態で大唐の故郷に逃げ帰る。
是我意坊が神々に追われ豪快に大暴れするが、痛快さを超えた大唐の天狗の
威厳をも見せる。小書き(特殊演出)では是我意坊の威厳を更に強調する。

能「是我意」の詳しい解説はこちら


《 能を見てみませんか?≫

金剛流潤星会30周年記念公演
日時 平成30年6月17日13時より
会場 国立能楽堂 渋谷区千駄ヶ谷 JR千駄ヶ谷駅徒歩5分

番組
能  楊貴妃 玉簾 シテ 山田純夫
狂言 居杭     シテ 大藏彌太郎
仕舞 笠ノ段    シテ 金剛永謹
能  望月     シテ 山田伊純  

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楊貴妃

永遠の美女楊貴妃、今は冥土にあって玄宗皇帝を偲ぶ。
美しく優艶を旨とした女能第一の能。

望月2
望月
仇討ちの能。主従の絆を感動的に描き、秘曲「獅子」を舞う。
秘曲故に上演稀な大曲。

お申込み
潤星会 〒180 武蔵野市境南町5-3-17山田純夫
TEL 0422―32―2796 090-3349-3631
チケットぴあ カンフェティでも取り扱っております。(カンフェティ割引席あり)
詳しくはこちら

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