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03.29
Sun
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2015年3月16日写す。武蔵野市境南町植栽

ユリ科だそうだがユリのイメージにはほど遠い。分類する学者は何を根拠にして分類するのだろうかと興味が湧く。葉は根際から出て茎がない。地べたに数枚の葉を笠のように丸く広げ、葉の真ん中から、まだ暑さの残る頃から早々に蕾を出し、早春に咲き始める。蕾の先から紅紫色の花が顔をのぞかせる。感激だ。これが野草と思うほどきれい。雪割草と呼ぶ地方もあるときく。雪解けとともに咲くからだという。花が終わりに近づくと花の茎が伸び出し5、60センチにもなる。種を遠くへ飛ばすためだろうか。賢いな~植物も色々考えるのだろうかと思ったりする。

雪割草は普通には、桜草やスハマソウ、ミスミソウを指す。
新潟出身の友人がいる。実家は農家。新潟にはミスミソウが沢山あると聞いて採集を頼んだ。送られて来たものは無造作に引きちぎったような状態だった。農家の人にとっては、ただの雑草なのだろう。その中にショウジョウバカマが混じっていた。残念ながら根がなかった。昨年、スハマソウの名所、弥彦神社の山中を探したが見つからなかった。ここもご多分に洩れず少なくなっているのだろうか。

ショウジョウバカマは猩々袴。猩々は中国の想像上の動物。水の妖精。人の言葉を話し酒を好む。日本の古典にも登場するが散々無慈悲の扱いだ。今は猩々を知る人は少ないと思う。大酒飲みや夏の厄介者、目の赤いショウジョウ蠅にその名残を残している。

ショウジョウバカマの名の由来は能「猩々」から。数枚広げた葉が袴のヒダに似ていて秋に赤く変色するからだろうか。
能「猩々」の装束は足袋以外、面から頭髪まで全て赤。赤はお祝いの色であり猩々の酔いを表す。能「猩々」は祝言の曲。親孝行の男に、猩々がその褒美にと、いくら汲んでも次々に湧き出る酒壺を与える。男はその酒を売って金持ちになったという羨ましい話。
主人公の猩々は登場から終曲まで休むことなく酔態の舞を舞い続ける。
この能には特殊演出「乱(みだれ)」がある。波の上で舞う酔態の舞を強調する。技術的に難度が高く、獅子、乱、道成寺と三つの難曲の難関を披き能楽師は一人前となる。
  
能「猩々」の詳しい解説は「能曲目の解説」をご覧ください。

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