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2015年8月14日調布市都立野川公園で写す

一頃、この花に会っても早咲きのヒガンバナかな?と思っていた。ヒガンバナのように大群落ではなくポツリ、ポツリと咲いているし、一本の花茎に咲く花数も少ないから。
素人目には概ね似ているが、よくよく見ると大分ちがう。
まず黄赤色の艶やか色合いが絶品だ。行儀悪く反り返ったりなどしないのもいい。
名前の由来は葉がカミソリに似ているからという。どうしてキツネなのかは聞いたことがない。ヒガンバナの葉もそっくりで、カミソリバナとも呼ぶそうだ。

花期に入ってこの花がテレビなどで話題になる。それでは見に行こうと。
裏高尾だったらお目に掛かれるだろうと七月中旬行ってみたが咲いていなかった。
バラ線が張ってあり案内板にはキツネノカミソリ保護区と書いてあった。
絶滅したのか、花期には未だ早かったのか影も形も南無阿弥陀仏。残念無念!
ビールでも飲んで我が身を慰めようと、ハイカーの溜まり場、昼間もやってるJR高尾駅前の浅川食堂に行ったが休みだった。
腹の虫にゴネられた。
公園などの植栽には興味がない。植栽と自然のものとの違いは歴然だし、人の手になるものには顔が行かない。
記憶を頼りに探し廻ったが全くの見当違いで見つからなかった。
諦めかけていたが、思いも寄らない所で偶然出会った。所は調布市、都立野川公園。
それも国際キリスト教大学との境界の金網の向こう側。苦労して写した。

キツネノカミソリとヒガンバナは極近縁。根の球根もそっくり同じ。球根には毒がある。
昔、これらの球根を食べた。もちろん晒して毒を抜いて。
衣食が溢れかえる今の世では考え難い。
人間ほど恐ろしい動物はいない。毒まで食べるのだ。数々の悪行も働く。
お釈迦様やキリスト様などがおいでにならなかったら人類は滅んでいたかも知れないと、無信心ながらもそう思ったり。

植物の名に動物の名を冠することが多い。犬、馬、雀、等々。
たいてい悪いもの、役に立たないものの意味にする。
例えばイヌタデ(犬蓼)。ホンタデ(本蓼)に対する名。
ホンタデノのように辛くないので役に立たない雑草だというのだ。思えば人間、残酷だナと思ったりする。
能に登場する動物も悪者扱いだ。
その中で唯一、立派な動物が登場する。それも主人公で。能「小鍛冶」の狐だ。
狐と云っても稲荷大明神のご神体だが。

能「小鍛冶」は爽やかな能。日本の古代、日本武尊の東征の説話を再現、遥かな時空に誘いロマンをかきたてる。
後場では稲荷明神が狐のご神体となって現れ、きびきびと爽やかに舞う。

日本文学の最高峰という「源氏物語」が生まれた平安中期、霊夢を蒙った一条天皇は小鍛冶宗近に剣を打つべく勅命を下す。
宗近は自分と同等の腕の相槌なくては、と困惑する。
何所からともなく少年が現れ、草薙の剣の故事を語って宗近を励まし、剣を打つべく壇を設え待てと言い残し消える。(草薙ノ剣は三種の神器の一つ)
少年は宗近の氏神、稲荷の明神のご神体だった。
 宗近は鍛冶壇を設け、祭壇をしつらえ祝詞を奏して肝胆を尽くし祈る。
やがて稲荷明神が本体を現し、宗近に相槌し勅命の剣を打ち上げ勅使に授け、東山、稲荷の森へ帰って行く。
   能「小鍛冶」の詳しい解説は、小鍛冶をクリックして下さい。




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