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09.12
Sat
炎暑の八月、“火炎燃え立つ”であろうと覚悟をきめ、沖縄に行った。
娘達夫婦とその子供達、総勢10人わいわいがやがやと。
火炎どころか東京より爽やかだった。
沖縄は南国、植生が東京辺りとはだいぶ違う。色々な野の花に出会うだろうとワクワクだった。去年、石垣島で珍しい花を色々見たからだ。
炎天下は花も敬遠するのか、咲いている所に行かなかったせいか、めぼしい野の花は見つからなかった。
木の花だけが、オラの夏だよとばかり火炎を上げていた。
人間様が植えた草や木の花は好みではないが、珍しい花、懐かしい花、沖縄らしい花々に会って感激だった。

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① 花ではないが、コンドミニアムのベランダから見る夕暮れのビーチ。どこかハワイに似ているような。

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② 名前知らず。
藪の中に咲いていた。樹高1メートル程。葉や木の姿が桐に似ていた。鮮やかなピンクが美しかった。

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③ 名前知らず。
東京の花屋に鉢植えで売っていたのを見たような気がする、見覚えのある花。花壇の縁にぐるりと植えてあり、大々の花盛りだった。花付きのいい木なのだろう。これもピンクがきれいだった。樹高50センチほど。

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④ 名前知らず。
ハイビスカスや芙蓉、木槿などアオイ科の仲間だと思う。ハイビスカスの種類かも知れない。艶やかな黄色、重なり合う花弁が妖しく美しかった。

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⑤ ハイビスカス アオイ科
ハイビスカスといえばハワイだが、日本では沖縄の花だ。
花はかじると、ほんのり甘く酸っぱい。沖縄では、花を絞ったジュースもある。ピンクがきれいで呑むのに戸惑う。
干してお茶にもする。

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⑥ シロノセンダングサ キク科
道端などあちこちでよく見かけるのはコシロノセンダングサというそうだ。
そっくりだが、これより花が数倍大きい。沖縄だけのものらしい。
両方とも黒く細長い実がズボンなどにくっつく厄介者。今回唯一の野性の草花。
沖縄本島の北はジャングル地帯、山原(やんばる)と呼ぶ。
山原でマンゴーなどの果樹園、養蜂をしている友達がいた。春はイジュと呼ぶ高木の花の蜜、イジュの花が終わると、このセンダングサの蜜を集めると云っていた。
この二つは香り味、共にとびきり上等だとも云っていた。その通りおいしかった。

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⑦ 火炎木 ?科
写真は花の付きが悪いが、那覇の街路樹は木全体が燃え立つ様だった。
残念ながら車を止められず、同乗者に遠慮して写せなかった。
インドだったと思うが、道の両側に延々と燃え立っていたのを思い出し懐かしかった。
バスでこの道を走った。まるでバスは怪獣となって火炎を吐いているようだった

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⑧ 頼朝の家来に蜘蛛の糸を投げかけ襲いかかる土蜘蛛

怪獣といえば能にも怪獣が登場する。
能はしずしずと舞う芸能だと皆思うらしい。
恋物語や母性愛など、人間味たっぷりの物語や、神様や鬼、怪獣も登場する幅広い芸能なのだ。敷居などちっとも高くない。
怪獣の能に「土蜘蛛」がある。
土蜘蛛の怪物が病床の源頼光を襲うという話。頼光は箱根、金時山の金太郎のご主人様。
火を吐く怪獣は映画やテレビで珍しくないが、元祖は能なのだ。

源頼光は明日をも知れぬ重病に苦しんでいる。
頼光の病床に、妖しげな僧が現れ、咎める頼光に、土蜘蛛の本性を表した僧は、蜘蛛の糸を投げかけ、絡め獲うとする。
すわやと頼光は、重代の太刀を抜き斬りつける。
怪物は蜘蛛の糸を投げつけなげつけ血を流しながら逃げて行く。
蜘蛛に血は無い、などと云ったらいけません。フィクションに理屈は無粋。
頼光の家来が血の跡を辿り退治に向かう。
洞窟に潜んでいた土蜘蛛の怪物は蜘蛛の糸を雨,霰の如く投げつけ、家来を縛り、火を火炎放射器の如く吹きつける。
頼光の家来は猛者中の猛者。蜘蛛の糸を切り払い、火炎をくぐり抜け、遂に土蜘蛛の怪物を退治し凱旋する。

蜘蛛の巣は和紙をつなぎ合わせて作る。長さ25メートルもある。
金剛流では蜘蛛の巣をふんだんに撒く。舞台いっぱい巣だらけとなる。客席にまで飛ぶ。
演者は巣を頭からかぶり足に引きずって奮闘する。
 
土蜘蛛は大和朝廷に反抗する人達だと云うが、気にせずこの大活劇を楽しみたい。楽しむために作られた能だと思うから。
今も葛城山の麓、一言主神社に土蜘蛛の巣穴がある。

能「土蜘蛛」の詳しい解説はこちら

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