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09.08
Sun
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男郎花(おとこえし)女郎花科 全国の山野に自生。(2013年8月新潟県駒ノ湯温泉)


新潟県の小出インターから1時間程、越後駒ヶ岳の登山口にある駒の湯温泉に行った。
秘湯中の秘湯。ランプの宿が売り物だ。テレビ、ヘアドライヤーなど電化製品一切無し。仙人になった気分でよかった。同好の人らしきも多かった。途中の山道でこの花を見つけた。オトコエシとはよくも名付けたものだ。草の姿はオミナエシと全く同じに見えるが比べて見ると大柄で何となく男っぽい。オミナエシはオミナメシともいう。昔のご飯はおこわ風の蒸しご飯で固く、粟ご飯の方が柔らかった。そこで白いご飯をオトコメシ、黄色い粟ご飯をオンナメシといった。メシがエシに訛って花の名に転じた。と云うが?
オミナエシはその艶めかしい姿から女郎花とも書く。
「女郎花」という「能」がある。
石清水八幡に参詣の僧が辺り一面に咲く女郎花のあまりの美しさに手折ろうとすると花守の老人が現れダメ!という。二人は和歌を引いて花についての風流問答を戦わせる。現代人が忘れてしまった面白さだ。老人は女郎花にまつわる男塚、女塚に僧を案内して塚の謂われを語り、実は男塚の主、小野頼風、女塚は妻であると云って消え失せる。僧は塚に向かい供養を始める。やがて頼風と妻の亡霊が現れ塚に込められた顛末を語る。妻は京に住んでいた。八幡山に離れて住む頼風の挙動に不審を抱いた妻は放生川に身を投げる。妻を築き込めた塚から女郎花が咲き出、頼風が近づくと嫌う如く靡き退く。頼風は妻の心情を思い妻の投身は我が科ゆえと続いて放生川に身を投げる。清らかな純愛物語の香りのする曲。 続いて邪淫戒を犯したため落ちた地獄に苦しむ頼風が描かれるが他の曲のように過激ではない。曲柄故とってつけたという感がしないでもないという。邪淫戒は男と女の間の事を戒めた仏の教え。宗教に縛られた昔の人の声が聞こえるような気がする。
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