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03.04
Sat
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河津桜 バラ科 2月16日写す。以下同じ

河津桜は早咲きの華やかな桜。近年、観光客の少ない時期の伊豆の観光目玉となった。
河津桜を知ったのは十数年前、河津川の橋を渡っているとき偶然見つけた。以来毎年訪れる。その頃は河口から2,3百メートルの並木だったと思う。現在は河口から数キロ。花の頃には上流まで見事な花盛りだ。
桜は日本では花の代名詞、花といえば桜を指したそうだ。河津桜は花の少ない時期に咲き,そのうえ華やかだから猶更花の代名詞に相応しい。
観光の目玉になって土、日曜は天城峠まで渋滞、臨時の駐車場まで満車だからご注意。

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売店も数キロ続いていた。にわか売り子もいて素人丸出しの売り込みが面白かった。

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ハマダイコン アブラナ科
浜の寒風に吹かれて早々と咲いていた。大根の白い根を人の足に例える意地悪がいる。浜大根は栄養分の無い砂地に多いからだろうが葉は濃い緑、根は細く白くて可愛い。今井浜の海の家近くで太い浜大根を見つけ頂いて来た。ここは栄養たっぷりなのだろう。浜大根は根も葉も固く美味しいとは言い難いが野趣を味わうに最適、一興,原始の味がする。
浜大根は栽培種の大根が逃げ出し野生化したという。学者の説だから本当だろうが、なぜ海岸近くに多いのだろうか不思議だ。 

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河津桜原木

河津桜は大島桜と緋寒桜の混血の桜だそうだ。大島桜は伊豆の地桜、花が大きく早咲き。葉っぱは桜餅に使う。葉が大きく香り抜群。寒緋桜は奄美大島や沖縄の桜。半開きに咲き濃い花色が特徴。河津桜は両親の血を受け継ぎ花が大きく色濃く早咲き。関東地方でも植えられ愛好者が多い様だ。
河津桜の原木は、河津川の川岸に生えていて地元の人が庭に植え、花が咲いて大島桜、寒緋桜の混血の新種であることが判ったそうだ。開花から五十数年。桜の寿命は短い、ご覧の通りの古木になっていた。
能「高野物狂」に「それ受け難き人身を受け」という句がある。宇宙の片隅の地球、そのまた片隅で人間として生まれることの不思議さ。この桜の身の上も同じ。おおかた混血の実を鳥が食べ、糞をウンよく河津川の岸に落としたのだろうか、フーンと嘆息するに、あまりにも「受け難き人身」だ。
桜は日本人に最も愛された花だ。桜を愛する余りに作った突拍子もない奇抜な能に「泰山府君」がある。

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満開の桜の枝を盗んで昇天する天女の化身の里女

能「泰山府君」は満開の桜の、あまりの美しさに天女が天下り桜の枝を盗む。地獄の大王、閻魔様の侍者、泰山府君が現れ天女を懲らしめるという能。世阿弥の自信作だというからこれにも少々驚く。桜有難さに作った、どこか童話風の香りのする能。前シテは天女、桜の枝を盗んで愛おしく抱きしめ、天に上がる優雅な型がおもしろい。
後シテは泰山府君。大王の威勢を見せる舞が豪快。天女を天上界から呼び戻し、盗んだ桜の枝を元の枝に返し接がせ、七日間の短い桜の命を、三七日に延ばして留める。泰山府君は道教では寿命を司る神でもあるという。
能はシテ至上主義、前シテの天女は後場でツレとなる。演ずる人も前シテの天女と後の天女は別人が演ずる。前シテの天女と後シテの泰山府君は同じ演者。それ故、物議をかもすが演ずる側は気にしないようだ。
   能「泰山府君」に詳しい解説はこちら。「高野物狂」こちら

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コメント
春が待ち遠しい2月中旬からテレビをつければ何処の局でも一足早い桜として河津桜が紹介されます。今年は特に本場河津町の河津桜が取り上げられる事が多くなったような気がします。こちらのブログでも昨年拝読させていただきました。そしてもしかしたら今年も河津桜が登場するかしら?とブログを訪問しましたら予想が的中しました。先日テレビで旅番組で見た映像と全く同じような画像をブログの中で拝見し、おまけに砂浜に咲くハマダイコンまで見てしまうと伊豆に行った気になってしまいました。
旅の候補地にもしたくなる情報がいただけて一粒で二度、いえ三度も美味しい何処かのキャラメルのような美味しいブログだと思います。
かぐや姫 | 2017.03.04 10:25 | 編集
ご感想をお寄せ頂きありがとうございます。野に咲く花が好きで思い立ち、始めました。能楽に携わる者で物書きは全くの門外漢です。読み難いと思います。中身をお感じ頂ければと思っています。仕事の合間に書いています。素人には負担ですがご感想を頂くと励みになります。ありがとうございます!
またご感想をお待ちしております。
亀梅 | 2017.03.09 08:26 | 編集
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