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03.11
Sat
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下賀茂温泉の河津桜 バラ科 2017年2月16日写す。以下同じ

下賀茂温泉は伊豆半島の突端、石廊崎の近くにある温泉。山に囲まれ、青野川が流れる。青野川の両岸に桜並木、千本桜とか。ここも河津桜が満開だった。桜目当ての観光客は少なく静かだった。河津の賑わいに程遠い。見物客にせきたてられる雑踏もなく、ゆっくり桜を堪能した。駐車場もゆったり、にわか売店はなく道の駅でゆっくり休めた。

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太い幹からニョキリと直接咲いた花が魅力的だった。ニョキリと出るのは桜の特徴らしい。

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ナノハナ(菜の花) アブラナ科

下賀茂温泉の近くの田んぼに真っ盛りだった。「菜の花や、月は東に、日は西に」与謝蕪村の句を思い出し、風は少々冷たかったがのどかな早春を満喫した。
「菜の花や、月は西だよ、日は東」とおどけたが、同行は笑わなかった。菜の花見物は、お日様が温かい昼間のほうがいい。昼間の月が薄く影絵のように浮かんでいるのもロマンティックでいいなと思うが、蕪村さん“俳諧の分からん奴が”と怒るかナ?

ナノハナは通称で本当の名はアブラナ。ナノハナはアブラナ属の総称、大根の花も白菜の花もナノハナだが、やはりアブラナよりナノハナの方が呼び馴れていて分かり易い。
かなりの広さだった。アブラナは油菜。種から油を取った。菜種油。今でも国産があるが値段が高く殆どが輸入。ここの菜の花畑は観光用か採油用か分からない。駐車場があり賑わっていた。

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今井浜の河津桜

河津桜は今や伊豆半島の至る所に植えられている。
写真の桜の右に見えるのは墓石。桜と海の絶景、幸せな仏さまです。見る人皆、羨ましがるだろうなと呟きしきり。やがて桜の花吹雪は仏たちの上に降り注ぐだろう、などと思いを回らせていたら、能「墨染桜」の一節が浮かんだ。
「無常の嵐、吹き来たり、花より先に散り給う」廷臣が崩御した天皇の愛した桜を見、亡帝を偲ぶ場面だ。

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喪の姿で舞う桜の精。よれよれの写真がやっと見つかったが子細不明。

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使用面、孫次郎。夭折した愛妻の面影を写したと伝えられる面。

能「墨染桜」は桜の精が喪の装束で喪の舞を見せるという異色の能。
仁明天皇の崩御を悼む寵臣、上野峰雄が亡帝の深草御陵に詣で帝が常に愛した桜を眺めていると桜の精が現れ、淡彩の墨絵のような美しい哀傷の舞を舞う。桜の精は仁明天皇が愛した深草山の桜の精であった。墨染風の衣に花帽子の舞が美しい。
もともとこの能にはロンギと呼ばれる問答や乱拍子があったが、天皇の崩御を悼むという一点に絞りこれらを余分の物として削除したという哀傷迫る能。魅力ある能だが題材が天皇の崩御故、上演は希。
能「墨染桜」の詳しい解説はこちら
comment 1
コメント
はじめに。前回はわたくしの拙いコメントにお返事をいただきまして有り難うございます。ブログを拝読してそのときに感じたことをそのままコメントさせていただいておりますので失礼がありましたらどうかお許しください。
今回は今井浜の河津桜の画像に感動しました。
青い海と白波と河津桜の辺りだけが紗が掛かったようでそのピンク色がとても綺麗。河津桜が輪になって咲いているのも可愛いですね。桜の横にあるお墓や海岸の岩場や家々の屋根も含めた色合いとか画像のすべてが神秘的な素晴らしい1枚の絵のような画像だと思います。何故か画像を拝見した瞬間に神秘的と感じました。
能『墨染桜』は、金剛流だけに伝承されていて上演が希である、とありますがそうなると観たくなります。
同時に花は白いが葉と茎が青く薄墨色に見える、というので画像でない本物の墨染桜も見たくなりました。
かぐや姫 | 2017.03.19 22:37 | 編集
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