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07.29
Sat
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八ケ岳スキー場 リフトの終点からの景観 2017年7月16日写す。

清里にあるスキー場。リフトが稼働していて満員の盛況。犬連れも多かった。
景観満点、涼味満点。八ヶ岳への登山口がある。


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バイケイソウ(梅蕙草)ユリ科 2017年7月16日八ヶ岳周辺で写す。以下同じ。

冬、雪の上に色とりどりの花が咲いたゲレンデも今は夏草ぼうぼう。
我こそはとばかりに咲いていた。きれいとはいい難いが大きな草丈、
大きな葉や花穂に圧倒された。
昔、農薬に使ったそうだから可なりの毒草なのだろう。
春の芽立ちが、旨い山菜で知られるギボウシに似ていて、
間違って食べる事故がよくあるそうだ。



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タチフウロ?(立風露) フウロソウ科

ピンクの小さな花が風に靡くさまが何とも可愛い。
名の由来は知らないが、花の姿から何となく分かるような気がする。
露は儚い命に例えられ、風は露の敵だとされる。
フウロソウは種類が多い。タチフウロは間違いかも知れないが、
素人に免じてごめんあれ。
消化器の病の特効薬、ゲンノショウコも同じ仲間。
フウロソウも特効薬かも知れない。


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イケマ(生馬) キョウチクトウ科

春の若芽が美味しい。摘むと白いネバネバの汁が出て少々気持ち悪い。
清楚な白い花が咲くとは意外。
「生馬」は当て字で本当はアイヌ語で神の足という意味だとか。
アイヌの人たちは太い根を輪切りにして魔除けのネックレスにしたという。
根は毒だというが漢方薬にするそうだ。毒の根から美味しい芽が出る。まさに神の足。
昔の中国人は何でも薬にした、漢方薬の種類の多さが教える。
食物も薬の範疇で、今でも聞いて驚くものを食べる。
昔、皇帝や権力者が方士に命じて不老不死の仙薬を求め歩いた名残だろうか。



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ムカゴトラノオ タデ科

地味な花だが、あまりお目に掛からないので。
スキー場のてっぺんに咲いていた。
花が終わった後の実の形が気になったので聞いたら、
ムカゴになるそうだ。珍しい奴だと思う。



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ノリウツギ ユキノシタ科

松原湖で写した。
白い花の向うに湖面が広がり、見慣れた花でも、
云いようの無い美しさだった。この辺には多い様だ。
樹皮から糊を取ったそうだ。試しに爪で引っ掻いてみたら、
ネバネバの樹液が出てきた。



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ヤマオダマキ(山苧環) キンポウゲ科

逞しい姿のミヤマオダマキとは印象が全く違い、なよなよと頼りない風情。
女プロレスラーと楊貴妃くらい、と云ったら大袈裟かも知れないが。
可愛い花だ。

苧環は麻糸を玉に巻いたものだそうだ。
花の名の由来は苧環を巻き取る器具に似ているかららしい。
昔、麻は下層の人たちの衣服に欠かせなかった。
能では麻が下賤の人達の暮らしを表して、哀愁調で謡われる。
能「二人静」では源義経の愛妾、静が捕らえられ、源頼朝の面前で、
「賤やしづ(静)賤の苧環繰り返し、昔を今になすよしもがな」と謡う。
能「黒塚」では老婆が麻糸を紡いで巻き取る枠カセ輪を繰りながら、
糸繰唄を謡い、人生の儚さを嘆く。
「黒塚」は鬼の能だが、単に面白さを主眼にした鬼の能とは一味ちがい、
人生を考えさせられるところもある能。


くろつか
枠カセ輪の長い糸に比へて、我が身の長い苦しみを嘆く女。

安達ケ原に行き暮れた修行僧一行が一軒家に辿り着き宿を乞う。
主は中年の女だった。女は僧達の乞いに、枠カセ輪を繰って見せ、
光源氏らしき人や、都の様子を糸繰唄に謡う。
都の華やかな唄は突如、人の世の儚さに変わる。
女は鬼の化身だが只の化身とは思えない。
夜も更け寒さが増し、女は僧たちを温めようと裏の山に薪を取りに行く。
「なう、なう。構えてわらわが閨の内ばし御覧候ナ」
女は鬼の片鱗を見せる。背筋に冷たいものが走る。

女の閨には人の死骸が累々と積み重ねてあった。
僧達は逃げる。本性を現した鬼が追う。
「いかに旅人止まれとこそ、さるにても隠し置きたる閨の内を、
あさまになされ申しつる、恨みの為に来たりたり」
凄まじい鬼女の姿だが、恐ろしさが湧いてこない。鬼女に哀れささえ見える。
人の死骸は何か。露わにした恨みとは何か考えさせられる。

能「黒塚」の詳しい解説はこちら
「二人静」はこちら
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