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10.14
Sat
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F2 Fは英語のFall、2は二番目の滝。2017年9月21日写す。以下同じ

無謀な性格は生まれつき。三年前、崖の上の花を撮ろうとして落ち、三か月の
怪我をしたのに又々水無川本谷を登る無謀をしてしまった。
とっくに引退したが友人に岩登りのベテランがいる。
一杯飲みながら、興に乗って話したら、
「いい加減にした方がいいよ、いい年なんだから。
素人は沢登りの怖さを知らないから困る。そのうち命を落とすよ。
だが本谷のF1からF5 まで登った高齢者の新記録かも知れないナ、
ギネスだね、ハハハ。ま、死ななくてよかったハハハ」

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結縁の輪と時計

輪は数年前、吉野の長谷寺で頂いた観音様との結縁の輪。
観音様の御み足は床の下で普段は拝めない。たまたま御開帳に
行き会いこの輪を頂いた。
時計は何かの記念に頂いた。
時の続く限りご加護をと観音様の御御足元にお供えし祈った。
今度の瀧登に御輪と時計を身につけ登った。
日頃は無信心だがこの時ばかりの信心だった。
霊験あらたかだったと思っている。乞、勿笑事。


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アキノキリンソウ(秋の麒麟草)キク科

F1の岩壁に咲いていた。
一本だけ健気に。私も一人ですよ。頑張ってとほほ笑んで励ましてくれた。
壁に必死にしがみ付き撮った。
アキノキリンソウは日当たりのよい乾いた所に群がって咲く。
薄暗い滝の岩壁に、しかも一本だけ。今年初めて見るアキノキリンソウだった。
新鮮!感激だった。

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F5 本谷、最後の滝

ただただ夢中で登りホッとして恐る恐る上から覗いてみた。
改めてぞっと。恐怖の電撃が背中の筋肉を収縮させ走り抜けた。
一息ついて🍙をたべた。胸につかえて苦しかった。
缶ビールを持ってくるンだったナと悔やむことしきり。
マ、戸川公園に帰って祝杯としようと自ら慰めた。
既に二時を過ぎていた。

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イワシャジン(岩沙参)キキョウ科

お目当ての花。冒険に駆り立てた犯人だが、されどそれ故か更に
可愛くきれい。F5の岩壁に咲いていた。不格好な哀れな姿で岩に
片手でしがみ付き撮った。
F1からF4までの岩壁には咲いてなかった。
夢中だったので目に付かなかったのかもしれない
ごらんの通り小ぶり。数十年前に見たのは50センチを越す
イワシャジンがあちこちに咲いていた記憶だったが。
兎に角、苔に滑った滝の岩壁を好む貴重な花だ。小さいと贅沢は云うまい。
中国、山西省にある清涼山に架かる橋、石橋(しゃっきょう)
の向うに咲く牡丹に匹敵すると思えばよい。
能「石橋」では石橋の絶壁の向うに咲く牡丹に獅子の親子が戯れる。
オレは丹沢の絶壁で一人、恐怖をしばし忘れイワシャジンに戯れたのだ。

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牡丹に戯れる親子の獅子

兎にも角にも激しいうえに華麗な能。
演者には過度の体力と高度の技術が要求される。

天台宗の高僧、寂昭は長年の願いが叶い、唐に渡り清涼山の石橋(しゃっきょう)
に辿り着く。橋を渡ろうとすると老人に制止される。
橋の幅30センチ以下、苔が滑っている。谷の深き事3000m。
橋の向うは文殊菩薩の浄土だが生半可の法力では渡れないという。
しばらく待て、奇特が現れるだろうと老人は言い残し去る。
静まり返った深山の静寂を破り、親子の獅子が現れ、
咲き誇る牡丹の花に戯れ舞う。
世に芸能は数あるが芸の概念を離れたようにも思える能。

獅子の舞は他に二曲、「望月」「内外詣(うちともうで)」があるが
型は同じだが趣が全く異なる。

ワキ僧、寂昭は俗名大江定基(おおえのさだもと)平安中期の高級官僚。
三河守に任ぜられ妻を離縁、任地に好きな女を伴った。
任地で女が死んだ。埋葬するに未練深く数日床を共にした。
ある日女の口を吸った「おぞましき香!」
発心、出家したという。
こうした話はいつの世でおウケがよく何時までも語り継がれるようだ。

能「石橋」の詳しい解説はこちら
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