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05.19
Sat

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サクラソウ(桜草) サクラソウ科 2018年4月13日写す

今年の冬は寒さが厳しかったせいか何時もより花の勢いがよく沢山咲いた。
中でも桜草が豪華に咲いた。数年前中央高速、南諏訪近くの田んぼの土手で
見つけたのを頂いて来た。
花びらが桜にそっくり。葉っぱは大根の葉っぱにているが、葉っぱに似合はない
きれいな花が咲くのだから不思議。
花屋に売っているのや花壇に植えているのは、ほとんど西洋さくらそう。
日本桜草を知らない人は多い。
昔は荒川の土手に絨毯を敷き詰めたように咲き、江戸の人達は豪華花見お重持参で
船を仕立て桜草花見と洒落込んだそうだ。今は自然のものは珍しい。
あまり知られていない桜草だが、江戸時代から愛好者が色々は交配種を作り出し
楽しんでいる。花屋に売られていないのが不思議なくらいの絶品が多い。

日本人は桜が好きだ。色々なものに桜の名を付ける。赤ちゃんのほっぺ、美人の肌、
桜貝、桜島、桜鍋、等々、枚挙に苦労する。
遠山の金さんは桜吹雪の入れ墨で相手を威嚇する。

だいぶ古いが、インドのホテルのロビーでピアノの演奏を聞きながら
ビールやらウイスキーを飲んだ。
インドの人達は人前で酒は飲まない。外国人は例外。
リクエストをというのでいい気分と、望郷の気分に
♪さくらさくら、をリクエストした。
♪さくら、さくらは知らないから日本の国歌でいいかという。
流れて来たのは“北国の春”だった。

これほど日本人に親しまれた桜、桜に因んだ能は多い。
西行桜、熊野、墨染桜、雲林院、忠度、小塩、花月、桜川、
泰山府君、嵐山、右近、鞍馬天狗、田村、等々さすが桜、驚く曲数だ。
美男子に桜は似合うのだろう、小塩、雲林院の主人公は在原業平。

雲林院2
「誘い出づるやまめ男(真情ある男)」
二条の后との恋の逃避行を見せる業平。

雲林院(うんりいん)の前シテは花守姿の業平の化身。満開の花の枝を盗んだ男を咎める。
男は古歌を引いて反論する。花を盗むのは泥棒ではないと云われるのは
この能が発祥かも知れない。冗談だが。
二人は花泥棒の是非について古歌を引き争うが
「げに枝を惜しむは又春のため手折るは見ぬ人のため。
惜しむも乞うも情け在り」と折り合いをつける。
日本人の大好きな花、桜で優雅な在原業平像を描き出して余りある。

花守の爺さんは一転、高貴な殿上人となって現れ、二条の后との
恋の逃避行を源氏物語の文章を借りた美しい詞章で語る。
二条の妃は、妃になるべく大事に育てられた藤原家の姫君だった。
業平がこの姫君を盗み出したことは後々まで話題の波紋を広げた。
この能ではこうした世俗的な話を転じて情緒一辺倒に描き優雅な女性の舞
「序ノ舞」を業平に舞わせる。

能「雲林院」の詳しい解説はこちら

≪能を見て見ませんか?≫

かく言う私は能楽師のはしくれです。演能団体「潤星会」を設立して
30周年を迎え、記念の会を下記の番組で催します。

潤星会30周年記念公演

能  楊貴妃 シテ 山田純夫
狂言 居 杭 シテ 大藏彌太郎
仕舞 笠之段 シテ 金剛永謹
能  望月  シテ 山田伊純

望月2
秘曲「獅子」を舞いつつ仇の隙を窺うシテ

「楊貴妃」は唐の玄宗皇帝と楊貴妃の愛の物語。幽艶に美しく、を第一にした名作。

「望月」は敵討ちの物語。主従の絆を感動的に描き、秘曲「獅子」を雄渾に見せる。
楽師が越えなければならない難関の一つに数えられる大曲。

公演の詳しいご案内はこちら

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