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10.06
Sat

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蓼科高原スキー場 2018年9月1日写す。以下同じ

ここはスキー場、白一色の雪景色の景観は想像出来ても、夏のこの景観は
想像できなかった。へ~え、こんな所なンだと。
背丈を越す夏草が生い茂っていた。所々に色々な花が咲いていた。

年に1,2回は訪れる霧ヶ峰高原の近くだが、ここ蓼科高原は可成り以前に
一回だけ、スキーで訪れただけで記憶は全く忘却の彼方だった。
友人にIHIという会社の健康保険組合が経営する宿を紹介された。
社員でなくとも一般の人も泊まれるという。
部屋は広く一般のホテル並みにきれいだった。食事が素晴らしかった。
パンフレットの料金は食事別かも知れないと勘違いした。 
財布の中は何時もながら乏しい。足りるかナと心配しきり。
勘定書きをみてホッと、肩の荷が吹き飛んだ。
肩の荷とはうまい言葉だとしみじみ。

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トリカブト(鳥兜) キンポウゲ科

毒草の代表だが日本の野草の花の中で、豪華な花のトップクラスの花。
猛毒だが精力剤でもある。量を誤ると命を落とす。
以前、博物学者が更に精力をつけようと増量して落命した。
毒と薬は同じ物の好例。
トリカブトの毒は「附子“ぶす”」と云い昔から知られていたようで
狂言に作られた、狂言「附子」。

主人が砂糖の桶を、猛毒の附子だから手を触れるなと太郎冠者と
次郎冠者に言残し外出する。
好奇心にかられた二人、少し食べてみると砂糖だった。
二人は桶の砂糖を全部食べてしまう。
主人に言い訳を考えた末、主人の大切な掛け軸を破り、茶碗を壊し
主人に、大切なものを壊したので附子を食べて死のうとしたが全部
食べても死ねなかったと苦しい言い訳。人の心の機微を衝いてしみじみ笑わせる。
今は砂糖一袋、数百円だが昔は超貴重品だった。

狂言は滑稽を旨とし、セリフの面白さを主眼とした劇。能、狂言と
呼ばれ抱き合わせで演ぜられる。

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マルバダケブキ(丸葉岳蕗) キク科
葉っぱのザラザラは畑のフキ、花はツワブキにそっくり。
だが何しろでっかい。迫力満点。
スキー場の小さな池の様な水溜まりの近くに咲いていた。

葉の茎は食べられるのだろうか。
鹿児島県近辺の人達はツワブキの若芽を食べる。
茹でて炒め物や煮つけが美味しかった。
マルバダケブキも試して見たいが怒られるだろうか。

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サワギキョウ(沢桔梗) キキョウ科

野や山にも咲き花屋にも売っているキキョウは“花でございます”
と云ってお澄まししているような整った顔をしている。
サワギキョウは同じ仲間でも不思議な格好の花。だが魅力的。
昔、自ら“花爺”と宣っていた花好きのおじいさんがいた。
名前は忘れたが、何かの花の採集を頼まれた。ミズゴケに包んで持ち帰った。
翌年の夏、素っ頓狂な声で電話がかかってきた。
飛んで行ったら苔の中にサワギキョウが咲いていた。
ミズゴケを持ち帰る時、もぎ取って捨てた雑草の中に、サワギキョウがあり根が
ミズゴケの中に残っていたのだろう。
芽を出し何だろうと花爺は期待半ばで見守っていたら花が咲いてビックリ、
驚いたといった。あの時の花爺の嬉しそうな笑顔が思い浮かぶ。
あの世でも思い出し笑いしているかも知れない。嬉しそうなニコニコ顔で。

キキョウは昔から親しまれた花。秋の七草の一つ。能「大江山」で
「さてお肴は何々、頃しも秋の山草、桔梗、刈萱、己もこう」と謡う。
「大江山」は鬼退治の能。
勅命で大江山にすむ鬼、酒吞童子を退治に大江山に向かう源頼光主従。
酒吞童子は大酒飲み。
近頃聞かないが酒豪を酒吞童子と云った。
酒吞童子は酒宴を開いて頼光一行をもてなす。自分を殺しに来た一行とは知らずに。
酒吞童子は少年の姿に化けている。酒宴で舞う舞が豪快ながら優雅。
人を喰う恐ろしい鬼が可愛げな少年姿で舞う。想像をめぐらし観るのが魅力。
酔い伏した童子を、折節よしと頼光一行が刀を抜きつれ襲う。
酒吞童子の顔は微笑むキキョウ顔から妙ちきりんなサワギキョウ顔に
変貌する。恐ろしい鬼の顔に。

しかみ
「大江山」使用面「顰(しかみ)」鬼の面相

能「大江山」の詳しい解説はこちら

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