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11.03
Sat
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多摩川上水 2018年11月1日写す。

多摩川上水は江戸前期、江戸の人達の飲み水を運ぶために作られた川。
多摩川の上流、羽村村から江戸まで43キロ、高低差100メートル
程を流れ下る。ろくな測量器もない時代の工事技術に今の技術者
も驚くという。想像を絶する難工事だったという。
数十年前から役目を終え静かに流れている。
一時取水口を閉め空堀状態だったが川沿いの住民の熱い要望に再び流れが
蘇った。水量は少ないが大きな鯉が元気に泳ぎまわり大きな口をパクパク
餌をねだっている。

街の中を流れる河だが野生の草花が信じられないほど咲く。
両岸は遊歩道、季節には花を愛でながらのハイカーで賑う。
近年、雑木が急成長して川を覆っている。岸が崩れないだろうかとか
桜や野の花が危ないとか、いらぬ心配だろうか。
小金井市あたりの上水の土手は江戸時代からの桜の名所。
あちこちに案内の看板があるが桜は手入れもなく枯れそう。
桜の名所は“桜の名所”と云う所名に変わりそうだ。

平成22年から31年まで10年で整備工事を行うという計画の看板が
掲げてある。2,3年前200メールほど整備工事が始まったかに見えたが
中断したまま。残り1年でどうしてくれるのだろう。
生い茂る雑木の大木を見上げ花々の行く末を思い吐息。
豊洲市場、オリンピックに敏腕を振るう偉い方が都庁においでになるそうだ。
多摩川上水のために、大きな腕は畏れ多いのでせめて小指の先でもぴくりで
結構ですので動かして頂きたいものです。

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ツリガネニンジン(釣鐘人参)キキョウ科 2018年10月8日写す。以下同じ

若芽はよく知られた山菜、トトキ。
「山で美味いはオケラにトトキ。里でうまいはウリ、ナスビ、
嫁に喰わすも惜しゅうござる」よく知られたざれ歌。
釣鐘人参の人参は根が朝鮮人参に似ているから。
漢方薬の材料だが朝鮮人参には遠く及ばないらしい。
釣鐘は普通お寺の梵鐘を云う。釣鐘は大げさだが
ガラスの風鈴を思わせかわいい。
「風鈴の音にちりけり雲の峰」正岡子規の句だそうだ。
雲の峰は入道雲のことだそうだ。
「雲の峯、幾つ崩れて月の山」芭蕉の奥の細道の句。
月の山は出羽三山の一つ月山、2000メートル弱の急峻な山。
持病持ちの芭蕉が登った時の句だと云うからビックリ。

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ヤマハギ(山萩) マメ科

萩は万葉の昔から歌に詠まれたという。文人墨客に最も親しまれた花かも知れない。
「一つ家に遊女も寝たり萩と月」奥の細道の芭蕉の句だそうだ。
色々、想像を掻き立たせる句。能の表現形式に似ていると独り合点。
芭蕉は平安後期の歌人、西行の奥州行脚の跡を辿り旅したという。
西行の行脚の目的地、平泉までは行かず途中最上川を下り酒田を経て帰途についた。

西行はもと北面の武士、名は佐藤則清。22歳で出家、思い止めようと縋りつく
娘と妻を縁側から庭に蹴っ転ろがして寺へ向かったと聞いたことがある。
面白い話だが西行の伝説や歌風から思うと、西行の出家の意志の固さを語る
作り話ではないだろうか。

西行は高野山を拠点に仏道と和歌の道を求めて弘法大師ゆかりの地、四国や九州を
巡り歩いたという。漂白の詩人。
奥州には二回も旅した。二回目の旅は東大寺に頼まれて岩手の平泉に藤原氏を
訪ね金を貰う旅たったそうだ。当時平泉は金の産地だった。
金箔に覆われた中尊寺金堂が往時を偲ばせる。
当時はもちろん国道四号線や東北新幹線がある訳ではない。
トコトコ歩くか馬に乗るかの旅で多分、所によっては獣道のような道もあっただろう。
四年後に亡くなった。無理が祟ったのかも。は苦難の旅を思って。

能「西行桜」では晩年、西行は洛西に庵を結び隠棲したことになっている。
「西行桜」は閑寂の世界を描くをこととした能。

西行の庵の桜は見事で名所になっていた。洛中から花見が押し寄せる。
迷惑な西行「憂世を厭う山住なるを、貴賤群集の厭わしいき」
と云い歌を詠む。
「花見にと、群れつつ人の来るのみぞ、あたら桜の科にぞありける」
厳めしい姿の老人が現れ西行の歌を咎める。老人は桜の精だった。
「憂世と見るも山とみるも、唯その人の心にあり、非情無心の草木の
花に浮世の科あらじ」と文句を云う。流石の西行も降参の態。

桜の精の老人は洛中の名所の桜の魅力を、謡い舞って見せ、
閑雅に「序ノ舞」を舞い春の夜の曙に消える。

能「西行桜(さいぎょうざくら)」の詳しい解説はこちら

《能を見に行きませんか?》

平成30年11月17日(日) 於国立能楽堂

能 玉葛 (たまかづら) 詳しい解説ははこちら
源氏物語「玉葛の巻」から美女、玉葛の苦難が死後も
妄執となり苦しむ様を見せる。

能 船弁慶(ふなべんけい) 詳しい解説はこちら
  前場に義経の愛妾、静が義経との離別に美しく舞を舞う。
  後場で平家の猛将、平知盛の亡霊が現れ義経主従に襲いかかる活劇をみせる。

船弁慶 (2)


純星会(能を楽しむ趣味人の会)
《会員の皆さんによる 謡、仕舞、舞囃子の会があります。是非見に来てください。》
平成30年11月18日(日) 10:00~16:00くらいまで
於 新宿区矢来 矢来能楽堂(どなたでもご見学いただけます。入場無料)

なつ
舞囃子を楽しむ少年

京都で
会員の記念写真

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