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05.18
Sat
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武蔵野公園 2019年4月22日写す。以下同じ

武蔵野公園は府中市の北の端と小金井市の南の端にまたがる都立公園。
以前は街路樹を栽培する施設だった。野球場や遊園地風の遊び場などが
少しはあるが、木が生い茂る自然いっぱいの公園。林の中にバーベキュー施設
もある。西に自動車運転免許試験場、多磨霊園、東にキリスト教大学、野川公園、
調布飛行場と接している。これらを合わせると途方もなく広い。

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フデリンドウ(筆竜胆)リンドウ科

花は日が当たると開き当らなくなると閉じる。閉じた形が筆にそっくり。
昔の筆記用具は筆だった。美しい物の表現に“筆にも書けない”と云った。
能「放下僧」の小唄に「面白の、花の都や筆に書くとも及ばじ」と謡う。
小唄は室町時代に流行った芸能。能の中に残っているのが興味深い。
「放下僧」は仇討ちの能。父を討たれた兄弟。兄は僧、仇討ちは人殺し、
弟の必死の説得に苦悩の末、放下僧に身をやつし仇を求める旅に出る。
放下僧は僧形の芸人。
仇と回り逢い仇と交わす丁々発止の禅問答が面白い。
禅問答は言葉は解るが本当の意味は超難解。だが何となく面白い。
僧形で舞うクセ、鞨鼓、小唄が面白い。遊狂物と云い芸尽くしを見せる能。

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サギゴケ(鷺苔)ハエドクソウ科(蠅毒草科)

鷺苔の名も蠅毒草も奇妙な名。
花が鷺に似ているからというが似ているだろうか?群がって咲き豪華、
苔のイメージなど全くない。
科の由来の蠅毒草は根を煎じてハエ取り紙を作ったそうだ。
サギゴケとは全く違う姿だし花もショボイ。サギゴケの親戚とは思えない。
素人には分からない何かが同じなのだろう。
学者は凄い、つくづく尊敬の念に頭が垂れる。

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セイヨウタンポポ(西洋蒲公英) キク科

ヨーロッパ原産のタンポポ。
日本産のタンポポとそっくりだが花弁の外側の苞が乱れているのですぐ分かる。
一年中咲いている。そこらで見られるのはほとんど西洋タンポポ。
日本のタンポポを追い出したとも云う猛烈な繫殖力。

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カントウタンポポ(関東蒲公英)キク科

カントウタンポポは春だけに咲く。
蒲公英、“ほこうえい”は漢名だそうだ。
どうした訳か武蔵野公園では西洋タンポポを追っ払って誇らしげに咲いている。
タンポポとは外国語ぽいがれっきとした日本語。
花の形が小鼓に似ているから。
タンとポポは小鼓の擬音語。誰が付けたのか洒落た命名この上もない。
小鼓は張った締緒を掌で握り、握り絞めたり緩めたりして
色々の音を出す。音色をタ、ポ、プ、チなどと呼ぶ。

芸能には鼓の類いは必需品。能にも色々な太鼓が登場し、名手が登場する。
その一人、自然居士はササラと鼓、舞の名手だった。
在家の人で法衣を着、芸を見せて人を集め説法をした実在の人物。
能「自然居士」は演劇性たっぷりの能。

自然居士の説法の場に、少女が両親の供養のためと小袖を寄進する。
少女は我が身を人買いに売り小袖に代え寄進したのだった。
居士は説法を中断、人買いを追う。人買いは船で奥州に帰る出船間際だった。
居士は船に乗り込み少女を取り戻す交渉を始める。
聖職者と人買いの緊迫問答が面白い。
居士、少女を返さなければ人買いの行き先、陸奥の国までついて行く。
人買、ならば殺すぞ。居士、捨身の行だ、どうぞ。
根負けの人買いは考えたあげく、芸達者と聞いていた居士に芸をさせ
散々に嬲り少女を返すことにする。
人買いが次々に要求する舞に居士が答える。
船の由来のクセ、中ノ舞、得意のササラの舞、鞨鼓。
人買いの嬲りに堪え少女を取り戻した居士、逃げるように少女を
連れて都に帰る。遊狂物の代表格の人気曲。

自然居士
縛られ猿ぐつわの少女を「あら、いとほしの者や。やがて連れて帰ろうぞ
心安く思ひ候へ」と励ます自然居士

能「地面居士」の詳しい解説はこちら
「放下僧」はこちら






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