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06.25
Tue
我が家の庭がせめて猫の額だったらナ~と思うが、願望があるのが
人間幸せ。願望が達せられたら後、何もない、と思う事にしている。

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ホタルブクロ(蛍袋)キキョウ科 2019年5月28日写す
出所は遥か忘却の彼方。

名前の由来が面白い。
袋のような花に蛍を入れて遊んだからとか、火垂(ほたる、提灯の古語)に
似ているからとか。どちらでも幻想的でピッタリの名だと思う。
蛍を入れて遊んだのは子供、大人では一茶だろう。
案外、一茶が名付け親かも知れない。
細い茎に下向きにぶら下がって咲く姿はまさに提灯。

野草には人間好きと人間嫌いがあるようだ。
植えても根づかないもの、いつの間にか消えるものがある。
ホタルブクロは我が物顔に蔓延る。
はびこり過ぎて他の花をイジメるが可愛いから大目に見ている。

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シモツケ(下野)バラ科 2019年5月28日写す。
箱根産

10数年来我が家の住人。箱根の金時山から移住してきた。
雨でえぐられた登山道にぶら下がって今にも枯れそうな哀れな姿だった。
山小屋のおじさんの許可を得て頂いて来た。
珍しい花ではないが可哀そうだったので。垣根などに植えてあるのと別種かと
思うほど一段と色が濃く自慢にしている。

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ノイバラ(野茨)バラ科 2019年6月13日写す。出処不明

花の終わった鉢植えをどこの人かは知らないが我が家のネズミの額に捨て子した。
地植えにして二十数年、龍のようにくねくねと巨大化した。
毎年、白い花模様のカーテンのように窓を飾ってくれる。
今年は満開の頃、大雨続きで貧弱だった。
ノイバラには色々種類があるらしい。
学者ではないのでノイバラで勘弁してもらうことにした。

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オカトラノオ(岡虎の尾)サクラソウ科 2019年6月13日写す
埼玉産

白く小さい桜型の花が穂のように咲く花穂をトラの尻尾に見立てた。
虎は大袈裟、せいぜい子猫の尻尾。名付けた学者の粋だろう。
これも我が家のネズミの額が気に入ったのかはびこっている。

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ハマボッス(浜払子)サクラソウ科 2019年6月13日写す。
茨城産

払子は坊さんの道具。動物の尻尾の毛を束ねて柄を付けたもの。
元々はインドでハエや蚊を追い払う道具だったそうだ。
インドにはハエが多かった。チャイのカップの縁にハエが並び、
黒く動く模様に見えると聞いていた。まさにその通りだった。
ハエの名所はインドだけじゃあない、中国の新疆ウイグル自治区の
ウルムチの市場が凄かった。
陶器のカメを熱して内側に挽肉を張り付けて焼いたのが美味しいと
女性達が大量に買って来てバスの中で皆に配った。
日本のひき肉と味が違うのはたぶん羊の肉だろう。
材料の挽肉の容器にハエが群がって挽肉が真っ黒だったのを目撃した後だった。
熱心に薦める女性に丁重に断った。
“どうして食べないの?お腹の具合でも悪いの?”控え目に“ハエの大群見なかった?”
“大丈夫ヨ!焼いてるから。こんな美味しい物日本では食べられないンだから”
啞然!女性は強い!
ハエを追い払う払子様の道具は見当たらなかった。ハエなど全然気にしてなかった。
日本ではハエは目の仇にされ殺虫剤で追いまくられ今では珍しい。
そのうち絶滅危惧種に指定されるかも知れない(笑)

ハマボッスの何処が払子に似てるの?と不思議だった。
或る図鑑の解説で納得。花が同属のオカトラノオそっくりで
オカトラノオは坊さんの払子にそっくり、それにあやかり浜に咲く
のでハマボッスとなったそうだ。ややこしいが名付けた学者はなぞなぞ好き
だったのかもしれない。

払子は元々ハエを追い払う道具だったそうだが正装の坊さんが朱塗りの柄の
白毛の払子を抱いて現れると自然と頭が下がる。
能「殺生石」では高僧、玄翁が狐の妖怪を「何れの所より来たって今生かくの
如くなる。急々に去れ、去れ」と喝破する。

玄翁が喝破した妖怪は桁外れの国際的妖怪。インドでは王妃となり王に勧めて
千人の首を取り、その後中国の王妃に生まれ変わり国を滅ぼした。
この妖怪、日本に生まれ変わり近衛院の玉藻前となった。
身震いする程の美貌の身から妖気を放射する。

能「殺生石」のクセでその様子が語られる。
能のクセは舞いつつ語るものと型(舞)はなく語りだけのものがある。
能の核心を語るもので、中には予備知識がなければ難解のものもある。
殺生石のクセは分かり易く聞いているうちに段々と身が竦んでいく。
陰陽師、阿部泰成に正体を見破られ白虎の妖怪となり空を飛び那須野原に
隠れ住む。その後、二人の剛勇に妖怪を退治せよとの勅命が下る。
剛勇二人は百日の間、妖怪退治の修練を積み那須野が原に向かう。
白虎の妖怪と剛勇二人の闘争がこの曲最大の見どころ。
息も吐かせぬ過激な動きの舞、能ならではの緊張感に身が竦む。

殺生石
玄翁が払子を打ち振り殺生石を割る、現れた妖怪

能「殺生石」の詳しい解説はこちら

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